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ちょっと出遅れた感はあるけど朝鮮半島情勢の話。 今のところニュースを総合して自分なりに判断すると、だ。 砲撃の件は、韓国が北朝鮮を甘く見てたのが原因じゃないかと感じる次第。 つまり、北朝鮮による当該海域に対する領有権の主張が本気である、ということを十分理解できなかった韓国に非があるのでは、と感じてしまうのです。
…別に北朝鮮の肩を持つ気は無いけども。 いや、韓国の肩を持つ気も無いし。
事件の推移を見るに…
@韓国海軍が当該水域での演習を計画 A北朝鮮、当該水域はわが国の領海であるから韓国海軍は入ってくんな、と警告 B韓国海軍、警告を無視して射撃訓練実施 C北朝鮮、砲撃実施 D韓国軍反撃 E北朝鮮への圧力を高めるため、米韓合同演習強行(実施海域は当該水域よりだいぶ南)
とまあこんな感じ。 細かい日時は知らんのだけど、Aの後にBがあり、Cに至ったのは事実っぽい。 軍事演習ってのは外交上の圧力を意味するカードの一つなのです。そのカードを韓国が切り、それに北朝鮮が応じた。北朝鮮は、当該水域に対する主張を守る為には本気で行動する、と示したわけですな。 まあそんなわけでニュースで報じられる日米韓の発言、「北の挑発行為を許さない」ってのには違和感があるのです。むしろ韓国軍の行動の方が挑発的に感じられるなあ。
こういう軍事行動を伴う国家間のやり取りは、大抵の場合「ここまでは行ける!」という目論見にしたがって互いに拡大していき、「自分らのここまでの行動に対し、相手側は軍事行動に出ないだろう」という目論見が、どこかで外れるわけです。その時大規模な軍事衝突が起きてしまう。 今回、その目論見を外したのは韓国です。軍事演習に対して、実弾を領土に撃ち込むまでの反応がくると予見できなかったわけで。
問題は二つ。 今後、Eに大して北朝鮮がどんな反発を見せるか。 この際重要になるのは、北朝鮮のリアクションが大き過ぎると、アメリカが反応してしまうということ。つまり、北朝鮮の目論見が外れ、より大きなリアクションが起こってしまうこと。
そしてもう一つ思うところとして、Cが大き過ぎたのではないか、という点。 Bに対するリアクションとしては、その意志を示す上では「韓国領海(この場合島周辺)の海上に対する着弾」くらいが妥当だったんじゃないかな。つまり、陸地に当てたのは流石に行き過ぎたリアクションだったのでは、ということです。
外交上の緊張を引き起こすために色々なことをする、ってのは歴史上いくらでもあります。 そこで目論見が外れたとき、深刻な衝突に発展するわけです。 双方が双方の出方を読み間違えた結果起こる事態。 現在進行形の今回の件がそこまで進展しないことを願うのみです。
…あとよく解らない点。 韓国海軍の哨戒艦の撃沈事件。 あれを北朝鮮が否定してるってのが解らんのだよなあ。
.. 2010年11月29日 08:19 No.730001
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