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というわけで、沖縄に集中する米軍基地の問題について、です。 この話をする上での前提条件、まず1つ目。「単一兵科では作戦の実施が不可能」ということ。純軍事的な話ですが、これはすぐにご理解いただけるかと。 つまり、強力な戦闘力を持つ歩兵「だけ」では戦えない。少なくともその歩兵を戦場に輸送する手段が必要。歩兵の行動を支援するための砲兵、戦車などの直協支援車両も必要、補給部隊も必要。 高速性と高い攻撃力を持つ戦闘機部隊だけでは、攻撃目標に素早くたどり着き打撃を与えることは出来ても、その打撃力は一過性のものであり制圧を続けるには他の兵科が必要。 様々な任務の兵科が集まった組織、それが軍隊。である以上、「基地」ってものが有効な作戦能力を持つ規模で存在するには、結構な広さの土地が必要であり、さらにその基地を防衛する能力まで考えると複数の兵科の基地が特定の地域に一そろい存在するのが望ましい。ここまではOKでしょうか? 例えば、青森県に強力な歩兵部隊がいる。その部隊を朝鮮半島での作戦に使いたい。しかし歩兵部隊を輸送する輸送機が運用できる空港が、名古屋にしかなかったとする。もしそうなら、青森の歩兵は朝鮮半島への展開能力が無いってことになりますよね? 青森に空港があれば、つまり歩兵部隊とそれを輸送する部隊が近所なら、その歩兵部隊は緊急時の展開能力が非常に高い、ということです。すぐに遠くに行って作戦に従事できるわけです。
.. 2010年06月22日 17:55 No.697001
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