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■--近代戦を考える
++ 多足          

「近代戦」について考えるスレを立てようとしたまでは良かったんですが… なんか、話が膨らみ過ぎる、というかちっともまとまらないんで困り果ててました。でもなんとか開始してみます。さあ、どこまで話が膨らみ、脱線するか。

近代戦ってのはつまり、効率的に敵を無力化する戦争のことだと思います。効率よく敵を無力化するために必要なもの。それは、敵を無力化する兵器、それを運用する陣形などの戦術、効率良く戦うための補給や情報収集といった支援システム、それらを支える国内のインフラ整備、そして戦争目的を納得させ国民の協力を得る政治。これら全てがそろわないと、円滑な戦争遂行は困難でしょうね。
で、戦争反対の材料に使われるモノとして、民間人の被害って話と、徴兵制度ってものがあります。まず徴兵制度に関してなんですが、これは現状の近代戦においてあまり意味を成さないものとなってます。この歴史を振り返るとなかなか面白いものでして。
まず、銃のように、取り扱い方法の習得が容易な武器が普及することで、戦いの専門家でなくても戦力となることが出来るようになりました。結果徴兵ってものが有効になるわけです。
ところが、より高度な戦術を駆使して戦うことが求められ、日々訓練を積んだ専門家でないと有効な戦力と見なされなくなるに至り、徴兵ってものの有効性が薄れています。単純に数で押す、というだけの戦い方では勝てない、という実例が多数あるわけで。
20世紀の戦争を振り返ってもこの実例は多数ありますが、よくよく考えるとより古代、極端な話紀元前の戦争見ても、時々こういう事例が見られます。つまり、専門家の軍隊でないと戦いに勝てない、という事例が。
また、技術史的に見れば、その逆の事例もまた出てくるわけでして。つまり、兵器性能が極端に上がることで、戦いの専門家でなくても旧式兵器を扱う軍隊を凌駕する、という事例も。
と考えれば、徴兵が有効って時期と、効果薄いって時期が歴史上交互に繰り返されてるんじゃないかな、と思った次第。で、現代は「徴兵って有効では無い」って時期になってるんじゃないかな。

ちなみに、徴兵云々の話で無視してはいけないのが、徴兵される民間人が、ただの民間人である場合と、そうでない場合があるって話。基本的な武器の扱いを知ってる民間人を徴兵した場合と、ずぶの素人を徴兵した場合では結果が違うってのは明らかですね。戦いの基本を押さえた民間人が多い国では、また違った形で徴兵制度の有効性を評価するべきなのかもしれません。日本で言えば予備自衛官がこれにあたるかな。この体制を維持するには国民の理解が必須であり、また、結局のところ予備自衛官も「徴兵」ではなく「志願」なわけで。「学校の体育の授業が軍隊の基礎訓練だった」的な状況は、それだけその国が戦争に向けて本気、ってことですね。つまるところ、徴兵制度ってのは社会に与える影響が非常に大きい。常に戦争の可能性が高い国なら、初等教育から兵役に向けた訓練をするでしょうが、それに割かれる労力が大き過ぎて、他のことが出来なくなる可能性がありますよね。
つまり、政治が明確に「こういう目的を、戦うことで達成する」って姿勢を示す必要があるわけです。今の先進国に向いてないシステムですよね?

…ああ、やっぱ凄く長い話になりそうw
.. 2010年03月20日 14:09   No.676001

++ つかじ       
>民間の協力
ってなると、メディアも「それ」に当たるとも思いますが、スレ違ですかね?
一纏めで言えば、多足さんが仰る「情報収集等の支援システム」の一環とも言えますか?

民間への情報戦となれば、「情報を集める・公開する」と言う活動ですしね。
それが自国民以外へ対してとなれば、一応軍隊では占領地や海外での活動に関して、宣伝部隊等も有る事ですしね。

>徴兵
確か最近ではイスラエル・ドイツが撤廃でしたか?徴兵で思い浮かんだのは「Win95」発売辺りのPCが分からないお父さん世代でしょうか?

「普通の仕事は出来るのだけれど、PC等の機械関連は全く駄目」って奴。
つまりは「頭数は揃える事は何とか出来るけど、戦力としては使い辛い」の意。

その徴兵への下地に、これも多足さんが言う様な「学校教育が実は軍事教育の下地だったら〜」と、言うのはちょっと興味ありますね。

アニメ例えで申し訳ないが。大友監督の「MEMORIES」内の「大砲の街」で、大砲を撃つ為の教育が成されている場面を思い出しました。
実際今現在進行形のこの教育方針は「北」位ですかね?ゴメン今回もちょっと自分で書いていて不安になって来た。

.. 2010年03月21日 11:27   No.676002
++ カン       
現代戦ではなく、近代戦についてですよね。近代戦の前は前近代戦になるんでしょうか。ソースも示せない自分ですが、参加させていただきたいと思います。

専門知識は無いんですが、前近代戦では騎兵・世襲軍人中心といったイメージがありますね。近代戦では砲兵・歩兵中心で、国民皆兵(多足様のいうとおり徴兵制度に支えられている)、指揮を執るのは職業軍人というイメージ。あと、国家体制は国民主権をうたっているので、戦争の開始・継続については一応国民を納得させなければならない。そのため政治宣伝(プロパガンダ)が重要。ほとんど多足様、つかじさんに同意、ということですね。

軍隊の基礎訓練>
自分は厨房時代は千葉県に住んでいたんですが、管理教育で有名な公立校で、運動会では整列行進時に「カシラ右!」とかやらされてました。男子は坊主頭でしたし(笑)今はどうだか知りませんが、義務教育の中に少し混じっているような気もしますね。まあ、職業訓練の意味で警察・消防・自衛隊向けなのかも知れませんが。

デジタルディバイド>
自分はなんとかついていけてる方だと思いますが、専門知識はハッキリ言って持って無いので、今後職場(というか世間一般)がより高度なコンピュータの知識を求めないことを祈っています(笑)つかえないオヤジについては、確かに「しょーがねーな」と思いますが、逆の立場なら確かにどうにもならないとも思うので、責めないでおきたいところです。
あと、日本で言えば徴兵検査の結果により落とされる人もいたはずです。年齢・能力的に不適当な人が戦場に行ったのは、戦況の悪化により兵員が枯渇したためかと。そこまでして戦争継続する必要はあったのか…いかん、脱線は駄目ですね(笑)

.. 2010年03月22日 10:46   No.676003
++ 多足       
まずは徴兵制の話から進めて行く感じになりましたね。

ドイツ、イスラエルに関して徴兵制度の廃止の話はちょっと聞いたことが無いんですけど。ドイツの場合良心的徴兵拒否者が社会のある層を支えてるから、今更廃止は難しい、みたいな話聞いてるんですけど。
基礎教育に関してですが、「学校教育が軍事訓練の下地」ってのは、明治時期に教育基本法を考える上で参考にしたのがフランスとかの軍隊だったそうで。結果体育の授業で行進、整列の訓練が普通に今でも残ってる。高校とかでも、体育祭の前には行進練習させて、「手がちゃんと上がってない!」「列がずれとる!!」と怒号をあげる教師が普通にいるわけで。あの人たちは北のマスゲームが理想像なんだろうか?
でまあ、欧米人は今の学校でそんな訓練してないそうで、日本人が号令一つできれいに整列する様子見て「彼らは兵役の経験があるのか?」って感じるそうな。日本では幼稚園児に叩き込むもんね。
つまるところ、「軍隊の基礎訓練が義務教育の中に混じってる」というより、「軍隊の基礎訓練を参考にした義務教育だから、その名残が強く残ってる」ってことじゃないかな。

あと、ロシアで徴兵制度の維持が困難になってる、というニュースを見ました。それだけ社会的負担が大きい、ということですね。兵役訓練をすれば、その分他の学問に割く時間がなくなりますから。
また、同じくロシアでは、コサックの学校がありますね。ぶっちゃけ軍隊の予備組織です。こういう学校を卒業した生徒が、志願して軍隊に入る。「徴兵」ではなく「志願兵」で組織された軍隊ってのがプーチンの目指した「強いロシアの復活」であり、現在の近代的軍隊の理想像ってわけでしょう。

民間の情報の話。
湾岸戦争と前後して、特に注目されるようになったのが民間報道機関を利用した情報戦ですね。少々話がずれる気もするけど、これも近代戦を考える上で重要な要素の一つでしょう。後ほど話題にする予定だった、「国民主権の戦争」って部分に大きく関わってくる話ですね。
戦場での情報処理って話になるとまた別ですが、戦略上の情報をメディアに意図的に流し、活用するってのも近代戦ですねえ。

.. 2010年03月23日 07:49   No.676004
++ つかじ       
>徴兵制度・訂正
すいません。どうやら自分の見た資料の情報が間違っていたようです。
どうやらこの情報を書き込んだ人は、兵役期間の短縮等を廃止と思ってしまったらしい。
そして、それを「嘘!?」と信じてしまった自分が居る・・・情報の精査って大切だねw

ドイツは18歳以上の男子徴兵制度は今迄は9カ月。徴兵期間並びに良心的兵役拒否は半年へ変更だそうです。

イスラエルも男性3年・女性1年9カ月。女性は妊娠や宗教上の良心的兵役拒否が許されている模様。

.. 2010年03月24日 11:09   No.676005
++ 多足       
あ、やっぱ違いましたかドイツとイスラエルの徴兵廃止。でもちょっとでも期間を短くして社会的負担を減らしたいって想いがあるんでしょうねえ。兵役で得られる技能ってのもありますが、もっと別の技能を身につけてくれたほうが社会としてはありがたい、ってのがあるわけで。
.. 2010年03月24日 14:10   No.676006
++ カン       
徴兵制>
隣国(南)もやってましたね。常に臨戦態勢を取る必要があるか、戦場が拡大するかでないと意味が無くなっているということでしょうか。以前少し触れましたが、アフガン・イラク戦争を戦っているアメリカは、逆に兵員が不足して、同じ兵士が何度も戦場に行っているんだとか(本来戦場に出ないはずの州兵も注ぎ込んだためにハリケーン被害に対応できなかったのはご存知ですよね)

日本も、将来戦争に巻き込まれて総動員態勢とか取る必要に迫られたら「ドウインヘイ」の出番になるんでしょうか。

.. 2010年03月24日 22:43   No.676007
++ つかじ       
<カンさんへ
>将来戦争・動員
それ自体が有り得ない事態ですね。戦争ってのは銃を撃つ前から始まって居るのが「本来の戦争」ですので。前から言っておりますが「戦争は外交の延長線上の出来事」です。

つまりはその時点で「世界各国に影響を及ぼす、外交上の危機」が起こって居る訳ですので、日本が巻き込まれる可能性が高いのは。

<一応高い率では。
「台中戦争」(油断は出来ないが、最近は下火)「第2次朝鮮戦争」(こちらは三代目がどう出るかに寄る)

<有り得ない程低過ぎる率では。
「第2次日中戦争」と「第2次日露戦争」(これはもう火葬戦記の類w)ですしね。

また、これも何度か出て居ますが。正式に日本の自衛隊では徴兵制度は取りません。具体的な発言としては、当時の石破防衛大臣が否定して居ます。

日本の徴兵制度の復活は、つい最近でも「誤報」として共同通信がやらかしました。
徴兵が一見必要な国(台湾・中国)でも台湾廃止・中国は事実上志願制となっています。
韓国は国境上止むを得ないかな?

徴兵制の利点は。「ある程度(国によって年齢・勤続年数が違うので)の年齢」の兵士を常に一定年数で確保できる点ですが。不利な点は経済界に置いてその「ある程度の年齢」がゴッソリと居なくなる点です。日本の経済界では少子高齢化の煽りで若い人材の確保が急務なので有り得ない制度です、御安心下さい。

.. 2010年03月25日 03:17   No.676008
++ 多足       
韓国。
なんとか言っても、あの国は戦争中ですから。緊張の度合いがまったく違うわけです。イスラエルなんかに近い状況なのかな?

アメリカ。
州兵ってのは予備戦力の一種なので、正規軍が忙しすぎると引っ張り出されますね。アフガン、イラクの長期化が予定以上だったってのがとにかくまずい。アメリカ社会、特に労働力という形で与える影響は莫大でしょう。

日本での総動員の可能性。
んー、「有り得ない」は言い過ぎかもしれませんが、まあ、有り得ないレベルでしょうねえ。国民の意識が、そういう風に出来てないんで。
徴兵制の欠点に関してはつかじさんがズバリ言ってる通りなので。
しかし台湾が徴兵廃止ってのは以外だなあ。と思って調べたら、段階的に縮小で2014年に廃止ですか。軍のスリム化ってのが先進国の軍隊の主流になってきてますね。やっぱ志願兵に任せた方が良いようで。

.. 2010年03月25日 08:08   No.676009
++ カン       
いやいやいや。
現代日本で徴兵制が復活するとは思っていませんよ。あくまで、大量の兵員が求められる事態が発生したら、という仮の話です。
正直、今の北に戦争に踏み切る資金は無いと思っていますが、もし三代目が本当にイカれた人物で日本に核をぶち込んだりした場合、さすがに世論は沸騰するのではないかと。まあその場合でも、大量の兵員は不要か。米軍を中心とした国連軍が制裁を加えると思います。
資源獲得戦争が激化して、世界中で武力衝突が起きるようになった場合とか、未来については色々考えられると思いますが…

.. 2010年03月26日 21:37   No.676010
++ つかじ       
<カンさんへ
>大量の動員が求められる事態
いや、コレは話の流れ的に徴兵と思っちゃうよw
動員に関しても、これはもう「災害時におけるボランティア」程度でしょうね。

近い事例なら、阪神淡路大震災や北海道や宮城の地震での被災でしょうね。
(これは前に話題が有った、軍隊の被災時の活動の延長線上ですね)
これは自分達の土地が荒れれば、何とかするのは当たり前ですしね。

>三代目(に関連して)
早速北が殺かしたっぽいよw韓国の哨戒艇が沈没した「らしい」。(カキコ時点で)国籍不明wの相手と砲撃を演じた「らしい」。
資源獲得戦争は一応別に書いておきます。

.. 2010年03月27日 01:37   No.676011
++ 多足       
日本の軍隊は「大量の兵員を動因して戦う」という構造とは違うんじゃないかな。まあ、不足してるってのは事実なんですが、一般人を動因してまで戦おうとしても、高度な武器が多いため、動因された程度の一般人じゃお話にならないわけで。弾薬の生産や輸送など、後方での労働力の動因なら現実的でしょうが。
災害時の出動に関しては、予備自衛官制度が有効になってきます。この辺はアメリカの州兵と同じような感じですね。

北。
韓国の哨戒艇が沈没の話は、まだ不明な点が多いですが、聞こえてくる情報を総合すると、北の攻撃って可能性は極めて低そうですね。まだ推移を見守る必要がありそうです。

.. 2010年03月27日 07:47   No.676012
++ つかじ       
>哨戒艇
考えたら脱線させましたね、ごめんなさい。これ今現時点見たら事故の可能性が高い様です。以後この話はスレ内では止めて置きます。

.. 2010年03月27日 09:51   No.676013
++ 多足       
哨戒艇。
緊張を避けるため、北からの攻撃を誤魔化すための事故という可能性も否定できないし、触雷の場合単純に事故とは言えないし、砲撃音の話もあるしで。いずれにしろ、いま少し状況を見守って別スレで、というのが妥当でしょうね。

.. 2010年03月27日 11:37   No.676014


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