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映画がテレビ放送されるとき、話題作にその傾向が特に強いのですが、主人公などの声を素人にさせるときがありますよね。この場合の「素人」とは、声優という声の本職では無く、例えば有名な歌手や俳優だったり、下手したらその時期に売れてるお笑い芸人やスポーツ選手だったり。 これらが上手くいった事例を、自分は実体験としてまったく知りません。『ザスーラ』や『スコーリオンキング』、古いところでは『ダイハード』や『バック・トゥウ・ザ・フューチャー』等々、どれも素人の声、下手な演技が作品をぶち壊してしまっていたと感じました。しかしこれら洋画の吹き替えは大した問題じゃあ無いんですよ。なんせ、次に放送されるときやDVDでは、ちゃんとした本職、プロが吹き替えをやりますから。 ところが。 アニメの場合、製作時に話題になったかどうか知らんけど、素人を使えばその声が確定になってしまい、その後ずっと素人の演技が修正されることなく残り続けてしまうわけです。上映当時話題になったとしても、10年後事情を知らない人が見たらどう感じるか? 舞台俳優とかならまだマシなのかもしらないけれども、この人たちだって「声だけ」で勝負するプロの声優とはまた畑が違う。やっぱ足りないんですよ。特に物語上重要になってくるようなシーン、感情が前面に出るようなシーン、もっと一般的なシーンでは声を張り上げて何かを言うよなシーン。これらで本職の声優は圧倒的な存在感を出します。素人がやってると、観てる側にとって肝心なシーンで気分が乗らなくなってしまうわけです。 声優が嫌いだかなんだか知らんが、そんな個人的な好みによって作品の完成度を下げるような監督は、プロ意識が欠けてるのではないか。そう強く感じたわけです、昨日テレビ見ながら。
.. 2010年01月09日 10:09 No.643001
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