返信


■--出来ればスルーしたかったけど
++ 多足          

やはり見過ごせないと感じ、探してみました。HINAKAさんが、多足発言として引用した「いつから軍隊が、災害救助隊になったっていうんだ!?」というもの。まるで自分(多足)が「軍隊は災害救助のためにいるんじゃないでしょ?」と言ってるように受け取れる文章です。で、その大元と思われる文章を見つけてきたんで貼り付けます。戦争、軍隊談義の序盤で自分が書き込んだものです。
以下引用↓
「でまあ、今回の場合、軍隊の役割の一つ、治安維持機関のひとつであるということがスッポリ抜け落ちてます。近年になって災害出動云々って。なんで限定的な知識で思い込んでるのやら(毒)。HINAKAさんの言う「近年」って、いつだよ…
関東大震災の際、日本海軍の艦艇は各地の基地から救援物資を輸送してます。戦艦長門も、その任務についたことがあります。また、陸軍ってのは戦場という「インフラが何も無いところ」でも活動できるよう、昔っから訓練されてます。大災害の被災地という、インフラが破壊された地域で、自力で活動出来る組織、それが陸軍です。昔っから、軍隊は災害に対応してきたんですよ。」
引用ここまで。

趣旨としましては、HINAKAさんが「近年になって軍隊で災害救助の役割が重視されるようになってきた」という発言に対したものです。
自分の発言は、要約すると「昔から軍隊は災害救助の役割を担っていた」ということです。繰り返し言います。昔っから、軍隊は災害に対応してきたんですよ。
念のため、もう一度言いますよ。近年なんて言わず、昔から、軍隊は、大災害が起こった際には、しっかり出動して、救難活動や復興活動を行ってきたんですよ! もう一度言いましょうか? くどい? でもねえ、上の引用文の要約が「いつから軍隊が、災害救助隊になったっていうんだ!?」なんてものになると、何度でも、何スレ使ってでも同じことを言わないといけないんじゃないかと思ってしまうんですよ。
HINAKAさんはロス地震の例を出して「近年」って言ってる。日本でだって、翌年の阪神で自衛隊は大活躍ですよ。そのずっと前でも。例にも挙げましたが、大日本帝国の時代にも災害救助に出動してます。
軍隊が災害救助に出動することに対し、否定的な見解を示したことなどありません。そう断言させていただきたい。
また、HINAKAさんがもっと別の目的であの要約を引き合いに出したというなら、それを判りやすく説明してください。
.. 2009年10月16日 12:24   No.608001

++ HINAKA       
HINAKAです。

多足様

まず、問題となった箇所の引用です。

HINAKA
「これまでも、大規模な天災に関しては、軍隊が出動する事は、少なくありませんでした。しかしそれを、国防上の主な任務と位置付けている軍隊もしくは、軍隊に限りなく近い組織は極少数でした。

しかしこれからは、天災からの国防という意識が、国外の難民救済問題(国益)なども含めて、高まると思います。
何しろ、「訓練が職務」の唯一のお役所なのですから……。」
(No.574004)

近年とは、冷戦終結後を指しています。
さらに、大規模な民間人を救出誘導、さらには避難所の開設から、災害復興まで手掛ける非常事態組織(というのは、軍隊かそれに準ずる組織しかなく、実際のところ専門となると今は役に立たない、FEMA・アメリカ連邦危機管理庁が当時唯一の独立組織だったので、これに準じる形で軍隊の在り方を見直そうという話しです。なお、事実上軍隊とも呼べるFEMAですが、その上大統領に準じる指揮権を持って、アメリカ全軍を動かせた事に、設立当時から問題はあったようです)。
実際に、阪神淡路大震災以後、自衛隊の訓練細則に「大規模災害時の民間救助」が明記されたのですが、縦割り行政の弊害で誰が(警察か消防か、その地方自治体の長か?)具体的に現場で、自衛隊の指揮をするのか?等々の問題は、今も宙に浮いたままです。
更に自衛隊法自体も、この問題で阪神淡路の地震直後には、「大規模災害時には、依頼が無くともその方面の指揮官の判断で、救助活動に出動できる」よう、改正するという話しだったのですが、時間が経つに連れて、これも同様の問題で宙に浮いたままです。

他国の例は判りませんが、大規模災害時に軍隊が出動するところまでは皆同じ(台湾の台風被害の時にこれが遅れて、大問題になっています)なのですが、では現場で具体的に何をどうするかという訓練が出来ている軍隊があるとは、残念ながら聞いていません。
もちろん、特別な救助用の車両等機材等も、軍事行動中の遭難兵士救出用のものが主で、何十人何百人の訓練されていない民間人を救助や、安全地帯までの移動などを行う為の車両や機材は、ほとんどの軍隊が用意していないと思われます。

救助・レスキューは消防の管轄ですが、消防には軍隊ほど予算が無いので、大規模災害時の救援用機材の開発などは、細々とやっているのがいわゆる先進国の実状のようです。

次に、多足様のお答えです。

「軍隊の仕事の一つに、治安維持と災害出動ってのもあるけども、これらは基本的に警察や消防の手に負えなくなった時に出てくるもの。普段から訓練してるとはいえ、これ専門の軍隊ってのは多分無いんじゃないかな? 逆に、これをやらない軍隊ってのも無い気がするし。」
(No.574012)

仰る通り、これ専門の軍隊や軍隊に準ずる組織を持っていないのが、主な先進国の実状だと思います。
むしろ、軍隊をそれ用に強化するというのが、冷戦後の軍隊に与えられた、1つのありようだろうという事です。

「逆にこれをやらない軍隊」と言うのを、大規模災害救助に出動しない軍隊と、解釈させていただきました。
しかし「災害救助訓練をやらない軍隊」と言うのであれば、かなり印象は違います。ですが、「大規模災害時にどうするべきかを、常時訓練している軍隊」というものまた、存在しないだろうと意味に解釈するとどうしても、「軍隊は、災害救助隊では無い」という、いささか短絡的で乱暴な文言ですが、そうまとめられると思います。

.. 2009年10月16日 15:17   No.608002
++ HINAKA       
関東大震災の時の、海軍と陸軍の諍いや、そもそも海軍が一番先に心配したのは、佐世保や横浜の海軍基地や施設及び、そこの兵員を心配したのであって、民間人への救助物資の搬送は当初の予定はなかった事。
それを知った時の内閣と、東京府知事が、断固として民間への救難物資の搬送と、艦船の病院船化を主張して、海軍・陸軍大臣と対決した事。

更には、陸軍は豊富な物資を、厚木や保土ヶ谷などの各基地に備蓄していながら、その民需使用を激しく渋り、むしろ暴動に備える名目で軍隊を待機させ、救援活動に出動しなかった事。

他の地域からの、特別列車はまず陸軍の軍用列車が先行し、兵員と銃器そして兵員用の食料等を積んで、民間用の救援物資は後回しにされた事。
地方からの派遣された兵員は、暴動発生の抑止と鎮圧が目的で、悪名高い「怪しいと思える民間人は躊躇わず殺せ」という命令を受けていた事。

結局、陸海軍が民間人の救援や、軍事物資の民間放出に踏み切ったのは、議会や東京府知事の圧力(当時はまだ、議員や首相の発言力は、少なくとも国内に於いては、無視できなかった)。
トドメが、首相と東京府知事の懇願受けた、当時大正天皇を補佐していた後の昭和天皇が、「帝都の復興が第1義である」という発言をし、全国に向けて天皇の意向として、全国民が震災復興に協力せよと布告するまで、軍隊は民間の被害軽視を続けた。

関東大震災の悲劇は、美談も生みましたが、震災時及び直後から復興政策への転換に至るまで、民間人が徹底的に軽視された事にあります。
ただこの時代は、まだ議会制度が機能し、東京府下における府知事の権限が強く、また剛毅な政治家も多かった事から、陸海軍大臣と対等に渡り合った事が、軍の民事救済という事態へ、大きく変換したのだと言われています。

ただ、この大震災の記録は、その後の戦前の軍事暴走、暗黒時代の始まりに従って、消された記録となっていたようで、詳しい記録はむしろ救助物資を運んできたまま、横浜沖で待たされたアメリカを始め外国の艦船、ソ連の病院船もありました。などの記録によって、残され第二次戦後にようやく、震災後の記録としてまとめる機運が生まれたとの事です。

ものによっては、かなり残虐な内容も多いので、一概に信じたくはありませんし、証拠も今となってはほとんど残っていないという事で、伝聞の証明はかなり難しいようです。
この時に、帝都復興法のようなものが作られ、これが公式に法律として、東京を「帝都」と明記した始めてのものの、ようです。

そう言えば、確かに東京を「帝都」と呼ぶようになったのは、大正時代からですから。

長くなりましたが、以上が多足様が問われた事への回答です。


.. 2009年10月16日 15:27   No.608003
++ まくら       
 どうも、まくらと申します。
 先日はHINAKA様を荒らしと決め付けて
しまい、誠に申し訳なく思っております。
 ここの掲示板は、いつもハイレベルな会話が飛び交い、とても勉強になります。
 本来不勉強な私が、ここに書き込むなどおこがましいのは わかってはいるのですが、
気付いた事があったので、でしゃばらせてください。
 今問題になっている件については、単に日本語の文章の読解力の問題ではないかと思います。

これが問題となった元の文章
普段から訓練してるとはいえ、これ専門の軍隊ってのは多分無いんじゃないかな? 
逆に、これをやらない軍隊ってのも無い気がするし

これに対する多足様のご説明
(多)逆に、これをやらない軍隊ってのも無い気がするし。
=治安維持と災害出動をやらない軍隊ってのも無い気がする。
=昔から軍隊は災害救助の役割を担っていた

そしてHINAKA様の解釈
(H)大規模災害救助に出動しない軍隊ってのも無い気がする。
→「大規模災害救助に出動するが、災害救助訓練はやらない軍隊」ってのも無い気がする。
元文では、「訓練はしている」でこの要旨は完結しているのに???
ひょっとして、「逆に、これ」の「これ」を災害救助訓練の事と捉えておられる?
「これ」は、治安維持と災害出動にかかっていると思います。 
そして、
→「大規模災害時にどうするべきかを、常時訓練している軍隊」というものまた、存在しないだろう
→「軍隊は、災害救助隊では無い」
と、全く反対の結論に達した、という事ではないでしょうか。

 今回は知識の必要ない書き込みですが、
いつか勉強してこちらの議論に参加できるようになりたいと思っています。

.. 2009年10月17日 09:39   No.608004
++ 多足       
なんか思ってた以上にややこしくなってまいりました。と思ったら、まくらさんが核心に迫って下さり、解決の糸口が見えた感じがあります。
HINAKAさんの言いたいこととは、つまりこういうことでしょうか? 「軍隊が災害出動するのは過去にも例があるが、それは主要な任務ではない。それでは足りない。」ってこと?
自分が挙げた過去の出動例も、結果的に災害出動になっただけであり、やっぱり災害出動とは言い難い、と。そんな感じでしょうか?
まあそれはあると思いますよ。
ですが。自分が問題としている点は、「いつから軍隊が、災害救助隊になったっていうんだ!?」ということを、まるで自分が言ったかのようになってるという点です。
今回の件で自分がHINAKAさんに対して思ったことを、オブラートに包んで言わせていただくと… とは言え、かなり失礼な物言いであるのは承知していますが、あえて正直に言わせていただきますと…
「自分の信じる事を主張するためならば、他人の主張の趣旨を180°捻じ曲げてでも自分の都合の良い内容に解釈し引用する。その姿勢はマスコミに向いてるかも」というものです、すみません。っつーか何が回答だったのかよくわかりません。

そしてまくらさん。書き込み、議論への参加ありがとうございます。大歓迎でございます。
「知識」、というものは無くて当たり前です。というか、知らない「知識」があるのは当然です。なぜなら、すべての物事を知ることは不可能なのだから。「知識」を吸収し、自分の意見とすることで初めてその「知識」を活かす事が出来ます。新たな知識を得、自らのモノとする手助けが出来れば、というとちょっと大げさですが、進行している議論で不明な点がありましたら、どんどん横槍を入れてください。回り道が激しく話が進まなくなるというのもありますが、また新たな局面を見ることが出来る、というのは自分にとっても非常に魅力的ですので。今後ともよしなに。

.. 2009年10月18日 21:11   No.608005


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