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戦争話の続きです。今回は戦時国際法のお話。 といっても、正直法律、条約関連は条文が難解な言語で書かれてて判りにくいし、専門的に学んだことも無いんで表面を撫でる程度しか触れることが出来ないんですが。というか、多分に勘違いが含まれてそうな部分なんで、その都度指摘していただけるとありがたい。
「ちょっと中断してたけど」というタイトルのスレでは、「戦争ってのは外交交渉の一つ」って共通認識を得ることが出来たと思います。 さて、交渉にはルールってものがあります。そして、戦争にもルールがあるのです。紀元前の戦争の記録をちょっと見ても、「軍使」「停戦」「捕虜」「降伏」などなど、明らかに交戦当事者双方の合意による事象があります。例えば以上挙げた言葉は、猛獣相手には通用しないでしょ? 戦争、という武力を用いて互いが殺しあう状況においても、ある程度のルールってのが昔からあった、ということです。 しかしまあ、これらは結構「暗黙の了解」、「通例」だったりするわけで、かなり曖昧な話です。 19世紀になり、これを明確に示したものが生まれます。ハーグ陸戦条約です。 ttp://www4.ocn.ne.jp/~tishiki/hagurikusen.html ↑のサイトの解説は解り易いと思います、時々疑問符の付く部分もありますが。 簡単に言えば、戦争で誰が戦い、誰を攻撃してはいけないかを定め、特定の戦術を禁止したりしてます。 ヘンな言い方かもしれませんが、「戦争による被害」の規模を、なんとか抑えるようにしないと国家が機能しなくなるまで破壊しつくされる可能性がある、と考えたんでしょうね。なら戦争するなって話ですが、「相手の要求に対し譲れないライン」ってのはあるわけでして。「懸案事項の解決手段」として行使してしまうわけですよ、武力を。
でまあ、他にもジュネーブ条約とかいろいろ国際法ってのはあります。戦時意外でも。じゃあそれらは遵守されているのか? 自分の考えだと、「自らが不利益を被る範囲意外なら、守る」ってのが実情だと思うんですよ。つまり、厳密に国際法を守った結果、自分達がなんか損するんじゃないか、と思ったらもう、そんな法律守らない。こんな具合じゃないかなー。 米軍が日本の都市を無差別爆撃しましたが、あれは明確に国際法違反です。ジュネーブ諸条約の、文民の保護に関する項目にひっかかるでしょ、どう考えても。 しかし、仮に都市爆撃をしなかったら? 日本の工業ってのは中小企業に支えられてて、町工場をいちいち精密爆撃なんて、無茶苦茶手間がかかる。だから、町工場を市街地ごと一気に焼き払う。 しかし、「総力戦とは国家国民全てが戦争目的遂行のために一丸となるものである。そこに非戦闘員などいない」なんてステキに頭の沸いた解釈により、アメリカは都市爆撃を正当化していますね。法の精神を全然理解してないんじゃなかろーかと。 あとまあ、ハーグ陸戦条約にあるみたいに「敵に必要以上の苦痛を与える事は禁止」みたいに、条文自体が結構曖昧なわけで。相手の命を奪わず、重傷を負わせる対人地雷は「必要以上の苦痛を与える兵器なのか?」ってなると… 結構意見分かれるでしょうし。
まあそんな感じで、ルールは結構曖昧ですなあ。
.. 2009年08月31日 14:39 No.584001
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