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■--ちょっと中断してたけど
++ 多足          

軍隊のお話を再開しようかなあ、と。そろそろ「戦争」というものを考えて見ましょうか。
「戦争」とは。複数の国家間の懸案事項を、武力をもって解決しようと試みる状態、です。
国家間の懸案事項とは。A,B二国で例を挙げて考えてみましょう。単純に領土の帰属の問題だったり、A国内でB国と同じ民族が差別されてるとかだったり、B国内でA国の企業が不当な扱いを受けてる、だったり。
問題が発生すると、まずは話し合いです。この場合、しばしば第三国に仲介もちかけたり、「ウチの主張の方が正しいから、アッチを非難してよ」って他所を巻き込んだりします。外交努力ってやつですな。話合いでこちらの意見が通らなかった場合、各国と連携して非難決議とか出してみる。さらに経済制裁なんかやってみて揺さぶりをかける。それでも効果なかったら、「ウチの軍隊と喧嘩したら大怪我するぜ?」ってメッセージを送るため、大規模な軍事演習をしたり国境付近に部隊を駐屯させて示威行為をしたりする。さらに資産の凍結、外交官の撤退、入国規制など、具体的な行動で揺さぶりをかけ、その中でも交渉は続くわけです。
で、これらの段階を経ても互いに妥結できない場合… 実際に武力を用いて相手を黙らせる。それが戦争です。この際、「武力を用いる担当部署」ってのが「軍隊」。
戦争とは外交の一端であり、「武力を用いた外交努力」でもあるわけです。上記の段階を踏まえずにいきなりドカーンってこともあるし、さらに多くの段階を踏んだ末ドカーンってこともあります。
しかし、結局のところ「相手国にウチの要求を呑ませるため」の、目的のある外交であることには変わりがありません。
「お前の国の領土が欲しい」って要求に対して、「ダメだって! 他所あたってってば!」って要求を通す。これが防衛戦争ですな。

重要なのは、「戦争」とはルール無用の殺し合い、ではなく「交渉」である、ということ。何度も繰り返しますが、「戦場」はまた別の話です。
国家間の交渉であるため、一定のルール、不文律としてのルールなどが存在する、外交活動なのです。
外交交渉をする上で、実際に刃をふりかざし、盾を構え受け止めるのが軍隊。国家の中のお役所である軍隊、ってのはこういうこと。

以上が、一般的な戦争です。ここまでよろしいでしょうか?
.. 2009年08月28日 13:05   No.580001

++ カン       
遅くなってしまいましたが、レスさせていただきます。
「戦争は外交交渉の一種」について、異論ありません。
太平洋戦争について市立図書館で文献を2冊程あたってみたんですが、開戦の理由を自分なりにまとめてみると日中戦争→米英の干渉→日本の拒否→石油の対日禁輸→日米交渉の行き詰まり→事態の打開のために米国攻撃、だったようです。まさに外交の行き着くところと言えるかと。

少し脇にそれるかも知れませんが、外務省の失態は目を覆わしむる物だったそうで。外交用の暗号が解読されていたために事前に情報がだだ漏れ、交渉の態を成していなかったとか。交渉打ち切りの最後通牒遅延についても、やはりヒド過ぎる状況だったようです。いつか報告したいと思ってます。

戦争が起きる原因として、若年男性が人口に占める割合があげられるという説があるとか(M新聞の書評に取り上げられていた本の説とのこと。これについても今後調べたいと思っています)。

どこかで読んだ「軍隊とは国家の持つ暴力装置」との認識が自分の中で強くなっているんですが、「国家」とか「軍隊」とか大きく括った場合、そこには人間味のかけらも無くなってしまうような気がします。戦争のルールも、戦局が泥沼化すれば守られなくなるのかな、と。無差別爆撃しかり、原子爆弾しかり。「戦争に勝つため」なら何でもあり、になってしまうのは、自分は嫌いですが(また甘いでしょうか)。

.. 2009年08月29日 22:39   No.580002
++ 多足       
太平洋戦争開戦に至る流れは、ホント外交交渉の行き詰まりですから、例として判り易いです。ただ、当時の帝国主義の時代、アメリカが日本に何を求めていたのか? 資料を読み解けば読み解くほど、日本の無力化、属国化を狙っていたように感じますね。そりゃまあ、日本も開戦って意見にもなるわと。結果だけ見れば、戦争した結果属国に。でも開戦を避け続けてたとしても、結局属国になってた気もしますがw この辺の解釈はかなり意見が分かれるでしょうねえ。ややこしいので、ちょっと置いといて話を進めましょう。

国家、軍隊という括りだと、非常に人間味の無いものであるってのはまったくもってその通りです。しかし、末端の人情ってものを置いて話をちょっと進めないと、後々ややこしくなるんで。戦争のルールがどのレベルで尊重され、どこで破られるかという話も、そろそろやっていきましょう。結論を急ぐ必要は、ありませんから。

.. 2009年08月30日 07:57   No.580003


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