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HINAKAです。
つかじさん
ちょっと、スレッドが長くなりそうなので、一度こちらに別スレを立てます。
銀英伝の「要塞対要塞」編ですが、ガイエスブルク要塞に乗り組んで、イゼルローン回廊に攻め込んだ時の帝国軍は、ケンプ提督が司令官でミュラー提督が副将です。 で、1番問題なのは、原作ではこの時、イゼルローン要塞に「ヤン提督は居なかった!」と、言う事です。「ヤンのこれ以上の増長は、好ましくない」という政治家の一部が、〈査問会〉という吊し上げの場を勝手に作って、ヤン提督を呼び出し糾弾するという後に、「火薬庫の傍の火遊び」をしていたからです。
従って、ヤン不在中のイゼルローン司令官代理はキャゼルヌ中将で、防御司令官は変わらずシェーンコップ中将。 ちなみにこの時既に、シェーンコップ自身が「規模の大きな、質(たち)の悪い大艦巨砲主義だ」と言い捨てています。で、要塞砲の撃ち合いは、ミュラーが無意味だと言いながらケンプが仕掛けます。 そして、お互いに損害を出し合うだけで、無意味だと嘆くキャゼルヌに、シェーンコップがだからそれを解らせる為にも、こちらもトゥール・ハンマーを撃つべきだと主張して、結果相打ちとなり、以後は艦隊戦となります。
防御に徹するイゼルローン要塞に、不信を抱きつつも、ヤンの策略を慮って思い切った手が打てずに、膠着する戦線に、ケンプは苛立ちます。 この時、ミュラーは「ヤンは、イゼルローンにいない」と不確かな情報を得て、ケンプにもし本当だったら好機だから、ヤンが戻って来るところを討って取ろうと進言しますが、常識家のケンプは「この戦時下に、ヤンがイゼルローンを離れる軍事的な理由がない」として、取り合いません。同盟政府首脳部が、戦時日常化の中で政治的に軍事マヒを起こしている事など、純軍人のケンプには理解不能だったようです。
一度は、司令官に逆らってもと思ったミュラーでしたが、彼らしい健全さで「司令官ダメだと言う事を、副将自ら損なっては、下に示しが付かない」と、用意しかけた対帰還ヤン用の戦力を、戻します。 さらに、キャゼルヌが客将メルカッツの進言をこちらは即座に了解して、旗艦ヒューベリオンにメルカッツを乗り込ませ、艦隊戦の指揮を執らせます。ヒューベリオンの出撃と、その隙のない用兵(とは、どんな艦隊攻撃か知りませんが、実はメルカッツの得意技です)を見て、ケンプもミュラーもヤン健在を確信します。ヤン的には、乗り慣れた艦から離れたくないからですが、帝国軍的には旗艦で大将以外が、それも元敵将(元帝国軍人で、ラインハルト、ミッタイマイヤー、メルカッツ以外で、ヤンに敵し得るのは自分くらいだと、ロイエンタールが評した程の指揮官)が乗り込んで指揮を執るとは、帝国の辞書には無かったようです。 〈続く〉
.. 2008年11月12日 03:56 No.388001
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