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■--銀河英雄伝説・要塞対要塞について。
++ HINAKA          

HINAKAです。

つかじさん

ちょっと、スレッドが長くなりそうなので、一度こちらに別スレを立てます。

銀英伝の「要塞対要塞」編ですが、ガイエスブルク要塞に乗り組んで、イゼルローン回廊に攻め込んだ時の帝国軍は、ケンプ提督が司令官でミュラー提督が副将です。
で、1番問題なのは、原作ではこの時、イゼルローン要塞に「ヤン提督は居なかった!」と、言う事です。「ヤンのこれ以上の増長は、好ましくない」という政治家の一部が、〈査問会〉という吊し上げの場を勝手に作って、ヤン提督を呼び出し糾弾するという後に、「火薬庫の傍の火遊び」をしていたからです。

従って、ヤン不在中のイゼルローン司令官代理はキャゼルヌ中将で、防御司令官は変わらずシェーンコップ中将。
ちなみにこの時既に、シェーンコップ自身が「規模の大きな、質(たち)の悪い大艦巨砲主義だ」と言い捨てています。で、要塞砲の撃ち合いは、ミュラーが無意味だと言いながらケンプが仕掛けます。
そして、お互いに損害を出し合うだけで、無意味だと嘆くキャゼルヌに、シェーンコップがだからそれを解らせる為にも、こちらもトゥール・ハンマーを撃つべきだと主張して、結果相打ちとなり、以後は艦隊戦となります。

防御に徹するイゼルローン要塞に、不信を抱きつつも、ヤンの策略を慮って思い切った手が打てずに、膠着する戦線に、ケンプは苛立ちます。
この時、ミュラーは「ヤンは、イゼルローンにいない」と不確かな情報を得て、ケンプにもし本当だったら好機だから、ヤンが戻って来るところを討って取ろうと進言しますが、常識家のケンプは「この戦時下に、ヤンがイゼルローンを離れる軍事的な理由がない」として、取り合いません。同盟政府首脳部が、戦時日常化の中で政治的に軍事マヒを起こしている事など、純軍人のケンプには理解不能だったようです。

一度は、司令官に逆らってもと思ったミュラーでしたが、彼らしい健全さで「司令官ダメだと言う事を、副将自ら損なっては、下に示しが付かない」と、用意しかけた対帰還ヤン用の戦力を、戻します。
さらに、キャゼルヌが客将メルカッツの進言をこちらは即座に了解して、旗艦ヒューベリオンにメルカッツを乗り込ませ、艦隊戦の指揮を執らせます。ヒューベリオンの出撃と、その隙のない用兵(とは、どんな艦隊攻撃か知りませんが、実はメルカッツの得意技です)を見て、ケンプもミュラーもヤン健在を確信します。ヤン的には、乗り慣れた艦から離れたくないからですが、帝国軍的には旗艦で大将以外が、それも元敵将(元帝国軍人で、ラインハルト、ミッタイマイヤー、メルカッツ以外で、ヤンに敵し得るのは自分くらいだと、ロイエンタールが評した程の指揮官)が乗り込んで指揮を執るとは、帝国の辞書には無かったようです。
〈続く〉

.. 2008年11月12日 03:56   No.388001

++ HINAKA       

〈続き〉

かくして、「火薬庫の傍の火遊び」に気付いた政治家から、大至急イゼルローンへ戻るように言われたヤンは、「この状況下で、前線指揮官を呼び付けた理由は、正式に知らせて貰えますね」と嫌味を残して、還ります。
残った政治家達は、1人に責任を押し付ける事で、合意します。

という訳で戻って来る艦隊に、ようやく〈ヤン不在〉を確認した、ケンプは戻って来るヤンを討ち果たすフリをして、そちらに艦隊(帰還中の艦隊とは、戦力に彼我の差があったようです)を進め、もしイゼルローンから救援の艦隊が出ればこれを叩き、その後にヤンと勝負を付けようとします(これが出来るのは、要塞砲が睨み合っていて、横をすり抜ける艦隊を攻撃できるのは、要塞駐留艦隊のみだからだったようです)。

しかし、これをヤンの付き人のクセにイゼルローンに居残り、当然のように指揮官席の隣りに立っていた(なぜ?)、ユリアンに見破られ、メルカッツ指揮の下急発進した駐留艦隊と、結果的にはヤンの帰還艦隊との挟撃に合う形で、ケンプ艦隊は全滅。
その直前にケンプは、ガイエスブルクに残ったミュラーに、カイエスブルクの特攻を命じ、残存艦隊を率いて逃げるようにと指示します。
ミュラーは、ケンプからの「ミュラーに謝っておいてくれ」との伝言を受け、急遽残存艦隊を脱出させつつ、自分は最後までガイエスブルクに留まりますが、ヤンは要塞砲撃たせずに、艦隊の砲撃で、御承知のように片側の推進機関を破壊し、ガイエスブルクを直進不能にします。全てが裏目に出たミュラーは、艦と共に傷付きながら、何とか要塞を脱出し艦隊をまとめて帰還します。

今回の要点は、原作では「この時ヤンは、居なかった」に尽きます。

それでも、長くなった事を、お詫びします。


.. 2008年11月12日 04:00   No.388002
++ つかじ       
え〜〜〜〜〜っとですね・・・・・・。HINAKA教官・・・・。壮大なレス(説明文は多分初めて話を聞く人用の解説と思いますが)で御座いますが。あくまでも今回の話題と争点はですね。
「移動要塞の有用性」についてのお話でして、物語自体のお話ではないのですよ(汗)

ですので、ガイエ(要は移動要塞)に付いての個人的考えを述べたのですよ!
で、個人的結論としては。「移動要塞は当て馬的扱いが多いが。本来ならば有益である可能性が高い」との結論でした。

折角お話してくれたのでこちらもレスりますが。
ヤンが居なかったと言う理由はちょっと無理では?

ラインハルト自身が「要塞占拠か破壊」の線引をもっとシッカリしていれば、違う戦術が採れたと思って居ます!
ガイエが撃破されてから「ケンプは要塞占拠に拘った」とか言っても遅いのです!

プロセスとしては。
1要塞占拠(艦隊戦含む)
2無理なら破壊へ。
に素直に移行してれば、イゼロンは落ちていたでしょう。何故ならば、最初有利だったのは帝国軍です。途中、メルカッツ提督の進言が有ったから同等もしくは、多少持ち直したと言うのが現状だった筈です。

そして、問題なのが。ケンプ・ミュラー両提督含む帝国軍が。「ヤン提督が何をしでかすか分からない」との認識が行き届き過ぎている!事も影響しているでしょう。だから、艦隊戦にしても要塞戦にしても精彩を欠かざるを得ない状態だったと思って居ます。

そして、両提督が堅実で手堅過ぎる手腕の軍人だった事も敗因です。これが、キルヒ・ロイエ辺りだった場合はラインハルトの意を汲んで最初から特攻なり、艦隊戦でケリを付けていたでしょう。
(でも、キルヒは優しいから艦隊戦でケリ付けただろうし、最初から作戦その物を実行させなかったと思う。)

ただ、この手腕を両提督のせいにするのは間違い。普通ヤン・ライの考えを実行せよって方が無理なのだから!

また、ラインハルトのミスは。最初からミッター・ロイエの援軍を付けて居ない事も問題。
最初から両提督の援軍があれば、数の上で艦隊戦で負ける訳も無いし、占拠も上手く行ったでしょう。

.. 2008年11月12日 11:25   No.388003
++ 多足       
HINAKAさんの、銀英伝への熱い想いが伝わるスレで御座います。気持ちはわかる、気持ちは。がしかし、本筋が見えないのも事実でございます。

さて、ここまでの流れで、自分が銀英伝読んでて後半苦痛になってた部分が出てますね。つかじさんの表現にある、「ヤン提督が何をしでかすか分からないとの認識が行き届き過ぎている」という部分です。そして、HINAKAさんの解説にある、ユリアンの存在です。
結局、決め手となる部分が「何をしたか」ではなく「誰がしたか」でしかないってのが不満。凄く不満。
「ここでこうすれば曹操はこのように動きます。」
「うむ、さすがは孔明!」
ジャーンジャーンジャーン
「しまった! 孔明の罠か!」
という流れは三国志演義でお馴染みですが、「なぜ曹操がそのように動くか」という部分が非常に曖昧で、何度もそれやられると不満が募るのです。
銀英もそんな感じ。

いかん、話が逸れた。要塞の話に戻そう。
銀英伝の要塞なんですが、いまいちイメージが掴めないってのがあります。スターウォーズのデススターみたいに大きいのか?
内部の基本構造も気になります。球体の要塞の、一番下と一番上はどうなのか? 中の階層がどうなっているのか?
例えばガンダムシリーズの要塞。
ア・バオア・クーが説明しやすいですね。いつも上になってる、塔のある部分が上であり、楔形の岩石部分が下。中の階層は、普通のビルと同じように水平な層状になっているでしょう。
これに対しデススターの場合、EP6で見られるように、中央に巨大な空洞があり、動力システムがある。この部分を星の中央と同じように捉え、中央に向けて引力がある状態になってる。つまり、デススターの北極面にいようが南極面にいようが、足元のはるか下に中央がある。

ア・バオア・クー形式ならそこまで極端な大きさではないハズ。
逆に、デススター形式は無茶苦茶でかい、まさに「星」という大きさじゃないと無理がある。

イゼルローンやガイエスブルグはどっち?
もしデススター方式ならば、別スレでもある補給能力に関しては補給基地ってレベルじゃねーぞって話になって、それが動き回るんならそりゃ便利よね、って話になる。
と同時に、そんな高価なものをぶつけて両方潰すとか勿体無くてあり得ないよねって話にもなる。

…そういえば『宇宙戦艦ヤマト2』の白色彗星帝国は、月くらいの大きさあるけど外側はア・バオア・クー形式なんだよね。
でも内部はデススター形式に見える謎仕様。

.. 2008年11月14日 09:23   No.388004
++ つかじ       
>しまった! 孔明の罠か!
でも、コレが無いと逆に「どうしたんだろう?」と不安にならない?w

>銀英の要塞はデススター?ア・バオア・クー?
基本はア式階層方式で、中央部がスター式の動力部です。なので画面は、常に「天井が上」で成り立ってる。

<イゼロン
でも、重力とかそう言った設定は。衛星扱いなので、そこから来ているのか?自転なのか?それともどこか別の装置での人口重力なのかは不明w

(疑問なのだけど、中央で人口重力発生で且つア式階層構造の場合。重力って何処に居ても中央に引っ張られるのかな?)

大きさは「直径60kmの人工天体」で、収容艦艇数「2万隻」。いや明らかにそれ以上入ってるだろう?w

生活面で、500万人の人口を有する巨大都市もある事から言って。もはや城塞都市と言った方が早い。

<ガイエ
は、直径45kmの人工天体で、収容艦艇は1万6千隻。建設時期はイゼロンより早く。内部を見る限り、より軍事的施設の色合いが強いと感じる。何故ならば、イゼロンの様な街が有るとの解説が見られないからだ。

あくまでも、艦艇を収容し整備補給を施し。乗員の疲労回復を目的とした設備でしょう。
それに、賊貴族達の本拠地にする設定上だとは思いますが。内部構造がより貴族臭い作りだから。

移動式では無い要塞は。
<レンテンベルク要塞
小惑星をくり抜いて作った要塞。これは至ってシンプル且つ、想像の範囲内の要塞でしょう。
実際、解説でも「帝国内でも標準的要塞」とあるので。

<ガルミッシュ要塞
これは漫画版とアニメ版でかなり違う。漫画はイゼロン式、アニメは球体をWの様な形で繋げたの連結式。
この両方も少なくても、1万隻以上は収容とあるので。やはり、ある程度の大きさで無いと、広大な宇宙空間を移動する艦隊を、賄えないのでしょう。また、こちらもあくまでも。軍事施設ですね。

ただ、前回のカキコ後思い出したのですが。同盟領内に沢山の補給基地が有り、それを利用してヤン艦隊が生活していた事から、地方の小基地でも艦隊補給程度は出来る規模(数千隻単位を収容)なのでしょう。
何も、全艦を収容する必要は無いのだから。
(補給終えたら出港させれば、場所はあくし)

それに、普通地方である以上。通常艦隊より地方警備艦隊の方が利用率は高いだろうしね。



内部の基本構造も気になります。球体の要塞の、一番下と一番上はどうなのか? 中の階層がどうなっているのか?
例えばガンダムシリーズの要塞。
ア・バオア・クーが説明しやすいですね。いつも上になってる、塔のある部分が上であり、楔形の岩石部分が下。中の階層は、普通のビルと同じように水平な層状になっているでしょう。
これに対しデススターの場合、EP6で見られるように、中央に巨大な空洞があり、動力システムがある。この部分を星の中央と同じように捉え、中央に向けて引力がある状態になってる。つまり、デススターの北極面にいようが南極面にいようが、足元のはるか下に中央がある。

ア・バオア・クー形式ならそこまで極端な大きさではないハズ。
逆に、デススター形式は無茶苦茶でかい、まさに「星」という大きさじゃないと無理がある。

.. 2008年11月15日 06:16   No.388005
++ つかじ       
ごめん、ちょっとコピーが残ってた。
まだ、続きありますが長くなったので別に。

.. 2008年11月15日 06:18   No.388006
++ 多足       
めんどくなってきたんで、次スレに統合ということで、本スレはこれにて終了、としましょう。
.. 2008年11月18日 08:12   No.388007


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