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◆練習試合 阪神5―11日本ハム(13日・宜野座)阪神のドラフト1位・二神一人投手(22)=法大=が13日、日本ハムとの練習試合(宜野座)で先発デビューし、2回を1安打無失点。首脳陣、他球団のスコアラーから高い評価を受け、開幕ローテ入りへ大きく前進した。一方「1番・中堅」で先発出場した新外国人のマット・マートン外野手(28)=ロッキーズ=は、守備面での不安を露呈した。
投げたボールも、落ち着いたマウンドさばきも、満点だった。虎の新人としては最速となる対外試合デビューで、二神が最高の結果を残した。打者7人に、許した安打はわずか1本。「思い切って打者に向かっていくことができました」。投げ終えた後、初めて新人らしい照れ笑いを見せた。
初回、先頭の加藤政を直球で三飛に打ち取ると波に乗った。この回を3者凡退に切って取ると、圧巻は2回。先頭の小谷野を、カウント2―2から直球で見逃し三振。昨季パ・リーグを制した日本ハムの主力打者を仕留め「内角にしっかりと投げることができました」。最速142キロの直球を軸にした攻めの投球に胸を張った。
ネット裏で見つめた他球団スコアラーも、一同に高評価を与えた。「堂々と投げていた。崩れる感じがなさそう」と巨人・田畑スコアラー。横浜・川村スコアラーも「真っすぐに力があった。制球もいい。ローテ候補に入ってくる」と、新戦力の台頭に警戒心を強めた。
それでも、二神に浮かれる様子はみじんもない。2回2死、今浪にカウント2―1から甘く入った直球を右前に運ばれた場面を挙げ「投手有利のカウントで制球ミスをしてしまった」と深く反省。そんなルーキーに、久保投手コーチも「マウンドを降りたら、何も覚えていない投手もいる。しっかり自分の中に残っているのがいい」と、満足そうにほほ笑んだ。
現在チームは岩田、能見、安藤に続く先発候補を模索中。候補の金村暁、杉山が失点した中、結果を残したドラ1右腕に、真弓監督も「このまま順調にいけば」と開幕ローテ入りの可能性を示唆した。うなぎ登りの評価にも「精いっぱい目標に向かって努力していくだけです」と謙虚に語ったドラ1右腕。プロとしての第一歩、最高のスタートを切った。
(121.83.198.65).. 2010年02月14日 16:05 No.147001
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