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小3のトキ、親父が仕事帰りに雑種の小犬を拾ってきた。 茶色くて目がまんまるでコロコロとしたカワイイ奴。 でもノラなので、小汚くて毛がボロボロに抜けていた。 そんな風貌を見て、親父は名前を「ボロ」とつけた。 一人っ子の俺は、ちょうどイイ弟分が出来て嬉しくて 毎日公園へ散歩に行っては一緒に遊んだ。 ウチは両親共働きで殆ど家にはおらず、 俺はずーっと独りぼっちだったけど、 ボロが現われてからは毎日が楽しかった。 ちょうど1年が経った頃、ウチは親父の仕事の都合で 遠くに引っ越さなくてはならなくなった。 当然ボロも一緒に行けるものと思っていたのに、 引っ越し先には連れて行けない事を母親から告げられた。 両親はどこかに引き取って貰おうと、貰い手を探して居た様だが 結局どこにも引き取って貰えず、仕方なく車で遠くに連れて行き 捨てるとゆう事になった。 当然俺は無き喚いて断固反対した。 ボロと別れるなんて考えられない。 ましてどこか遠くに捨てるなんて絶対に嫌だ。 しかし当時小学生だった俺はあまりに無力で、 結局事態を好転させる事など出来るハズもなく、 捨てる事に決まってしまった。
(211.1.193.110).. 2006年05月10日 22:17 No.118001
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