|
儀礼の性質には対人的儀礼と非対人的儀礼がある。 対人的儀礼に於いては対象は人格であり、言わば一種の人間的思考をし人間的に行動すると見られ、之に対人的に行動すれば相手の行動は変化せしうるものという原理に立脚して行われる。 人と人との関係の上で時に威嚇や瞞着が行われるように、神霊に対する宗教的行動にも威嚇や瞞着は皆無ではない。 特に程度の低い神や死者の霊魂は間々か様な取り扱いを受ける。然し神霊はより高きもの、敬すべきものとするのが普通であるから嘆願と云う行動にでるのが一般である。対人的儀礼が嘆願の儀礼とよばれれる所以である。 この場合にも人と人とが友好関係を保つ方法が使用される。 即ち人に対する懇願の言葉にあたるものが祈祷である。 一般に儀礼に伴う勧招はまず神の入場を乞うものであり、讃歌は音楽的効果を伴う讃美、讃嘆である。
(60.238.95.225).. 2006年05月23日 21:18 No.39001
|